【主人公、キャラクター編】
※個人的な考察になり、かつDBを含めた限られた作品しか知らない人なのでそこを念頭に置いて適当に読んで頂けると幸いです。
題名、世界観ときたらストーリーも気になりますが、第1巻で分かるのは主人公やキャラクターです。
主人公がどのようなキャラクター、それを織りなすライバルや恋敵、友人や仲間、家族、恋人、強敵などによりストーリーは展開されていきます。
ストーリーの中で主人公が成長していく過程で仲間も増えて自分にも仲間が増えたかのような錯覚を起こし読者は共感する訳です・・
現実世界では1人も友達がいないのに(笑)
主人公がどのような設定がいいのか?
容姿はイケメン(美女)なのか、身長は低いのか高いのか、子供なのか大人なのか、頭はいいのか、悪いのか・・
テニスの王子様様の越前リョーマみたく初めからイケメンでチート級の主人公もいれば銀河鉄道スリーナインの星野鉄郎のようなブサイクな主人公もいます。
ブサイクな主人公で言えばキン肉スグルであったり、クッキングパパの荒岩一味であったり、世紀末リーダー伝たけしであったり・・
あえて主人公をファーストインプレッション(第一印象)で「衝撃的」「ブサイク」な外見にすることによりインパクトを残させるのも手法としてある・・のかな?
そんな主人公が頑張る姿に次第に読者が共感して惹きつけられるってこともあるんじゃないでしょうか?
とはいえ
ほとんどの主人公がイケメンでもブサメンでもない普通の顔した所謂「フツメン」で顔によるリスクを回避する訳です。
ここでDB論ですが
クリリン、ヤジロベーの顔でサイヤ人に設定して、サイヤ人は顔の種類が少ないから父も同じような顔で、息子も同じような顔にして・・
となるとかなり微妙になってくるのではないでしょうか?
容姿については各々の作者の考え方があるので正解はないですが、やはりフツメンに書くのが「王道」と言えるのではないでしょうか。
話は変わり、
ドラゴンボールの初期はギャグやほのぼのとした部分も多く本格的なバトル漫画として始動するのはピッコロ大魔王編以降になります。
初期の悟空はイケメンとかブサメンではなく子供です。これでもしも本当の意味での「孫悟空」にしていたら・・今ほど人気は出なかったのかもしれません。
※初期ドラゴンボールはご存知の通り西遊記に影響されており連載前のプロットとして主人公孫悟空が猿に近い設定という案もあった。
さて、物語は進みライバルはクリリン→天津飯→ピッコロと昨日の敵は今日の友状態で変化していきます。
そこで今日、ドラゴンボール超までにおける最大のライバル(ベジータ)が現れる訳です。
そこからフリーザ、セル、魔人ブウ編と続く訳ですが、そのフリーザまでもが共闘する展開に「近年」なりました。
ドラゴンボールの中では主人公(孫悟空)を取り巻くキャラクターの相関図というのがあり、父、母、兄、息子、妻、ライバル、友人(戦友)、師匠と相関図にしてみても主人公を取り巻くキャラクター達が揃っている訳であります。
別に妻や子供は「必要ない」と思う方々もいらっしゃいますが、守るべきものがない人が何の為に戦うのか?と私は疑問符をつける事が多々あります。
確かに兄弟や友人は守るべきものであるし大切だと思う。
その答えをベジータは魔人ブウ編のラスト(42巻)で教えてくれます。
ベジータのような根っからの悪人を仲間に入れ、ライバルにするからより悟空の善や正義感といった少年漫画ではありがちな純心性が引き立つのでしょう。
少年漫画に「ありがち」な正義感ぶった主人公というのは悪の存在を惹きつけてこそ際立つのだと思います。
漫画ではないですが、それが2ndシーズンで描かれていたのが「半沢直樹」シリーズであります。
2ndの終盤では黒崎や大和田と共闘して悪の存在(箕部)を倒すに至ります。
現代版水戸黄門とも呼ばれていましたが、Twitterでもちらほら出てきた通り半沢直樹は銀行員版のドラゴンボールに近いと思った。
大和田=フリーザと合致するのは私だけではないはずです。
人っていうのは心の中に「悪」が少なからず混雑しているんですよね。
その悪を実体として具現化した最大級の行為が「罪なき者の殺害」であるのでしょう。
※ベジータは異星人(主にナメック星人)を殺害する描写があったりと悪の存在の描写は作中の絵がでも確認することが出来る。基本的には死後地獄行きの人間です。
ベジータというのは私達の心の中にある悪を肯定してくれる数少ないキャラクターの1人であるから爆発的な人気があるのだと思います。
ライバルを誕生させるタイミングや時期というのもその中で考えなくてはいけません。
初めからライバルキャラを誕生させて主人公とイチャイチャさせる漫画は腐女子的には正しいのかもしれませんがバトル漫画の緊迫感という意味ではあまり適してないかもしれませんね。
あと、バトル漫画やドラゴンボールに欠かせないのが師匠の存在。
亀仙人から始まりカリン様、ミスターポポ、神様、界王、ナメック星長老、老界王神等作中かなりのキャラクターの戦闘力を引き出す師匠が登場しますがそれらの存在が「戦わない」のも深い。
いや、亀仙人は戦闘キャラとして超にも参戦はしているのでその法則には当てはまらないのかもしれないが。
界王さまとか強いのか弱いのか分からんキャラが元気玉や界王拳を教えるのもミステリアスで面白いのだと思う。
戦闘の手法を授けるだけのキャラクターがいるというのがドラゴンボールなのである。
界王やミスターポポのように全く戦わないのにキーポイントとなり、味のあるキャラクターがいるのが他の漫画との違いかな、と思います。
ここまでの要点をまとめると
①主人公を引き立たせる周りの存在(両親、配偶者や恋人、子供、友人、ライバル、強敵)が大原則にある。
まずは、倒すべき強敵→一緒に戦う仲間→強敵を倒す→ライバル出現→師匠に弟子入り→ライバルを倒しやがて仲間に→恋人(配偶者)ができて結婚、子供が誕生→守るべきものがあるから戦う!!
強敵、仲間、ライバル、師匠、恋仲というのがバトル漫画のキャラクターの役割として重要。
②主人公を引き立たせる存在が必要。弱い主人公には強いサポートキャラ、頭の悪い主人公には頭のいいサポートキャラ、ブサメンの主人公には美形のサポキャラ(銀河鉄道999)と、この限りではないが上記のようにキャラクターを対比させることにより明暗がくっきりとして、より物語を分かりやすくさせることが出来ると思う。
簡単に言えばドラえもんですね。
バトル漫画においてはそのライバルをどのように誕生させて、どのように主人公に絡ませるかが重要になってきますね。
「俺は世界を平和にしたい」みたいな主人公には必ず「俺は世界を破滅させる」のようなライバルや敵キャラを成り立たせれば、それだけで面白くなりますし、その逆の代表的な作品がデスノートと言えます。※夜神月とLのような
③主人公やその仲間を後押しするサポートキャラ(師や博士、医師等の存在)がいる。
DB以外にも名探偵コナンの阿笠博士やジャムおじさん、あしたのジョーの丹下段平などが挙げられる。上記3作品に関してはジャンルの形態は違えどサポートキャラ、仲間、ライバル、敵役等がキレイに揃っているのが面白い。
※あしたのジョーに関しては文庫本で1、2巻ぐらいしか読んだことはないがキャラクターぐらいは知っていないと漫画を語れないと思うので(笑)
要点まとめると主人公、それを引き立たせるキャラ(ライバル等)、主人公や仲間をサポートするキャラ(共闘やドクター的な役割)
この3つが重要であり
各話完結のアンパンマンですらこの法則が当てはまります。
①主人公のアンパンマン
②サポートキャラのジャムおじさんやバタ子やチーズ(この場合ドクターにも該当)
③仲間のメロンパンナ、カレーパンマン、しょくぱんまんetc・・
名探偵コナンで言えば
①主人公コナン
③仲間の少年探偵団3人、灰原哀
⑤敵役の黒の組織
コナンは25年以上、アンパンマンはアニメ化から30年以上! ストーリーだろうが1話完結だろうが共通しているのは主人公を取り巻くキャラクターの役割というのが根本にある!!
ということです。
①【主人公】孫悟空
②【非戦闘のサポートキャラ】ブルマ、ブリーフ博士、神様、カリン様、ミスターポポ、界王etc
③【Z戦士等の戦闘キャラ】クリリン、ヤムチャ、天津飯、トランクス、悟飯、ピッコロ、ベジータetc
④【協力かつ永遠のライバル】ベジータ
⑤【敵役】ピッコロ大魔王、ベジータ、フリーザ、セル、魔人ブウ
超(スーパー)になってからは
サポートキャラ兼師匠がウィスやビルスになったり、共闘キャラが17号、18号、フリーザ、魔人ブウになったり、ライバル設定はベジータではあるが、ブロリーも出てきそうだったりと、今後の展開と期待出来るのがドラゴンボールシリーズであります。
※余談かつ自論ですが、ドラゴンボールにおいて好きなキャラクターと言われ「悟空」と答える奴はミーハーかつ本当に好きな人じゃないのだと思います。
大前提にドラゴンボールが好きな人で悟空好きじゃない人なんていないから(笑)。
だから私は、脇役なら天津飯やパイクーハン(←声同じ)ブロリーやバーダックと言い、でもなんだかんだでフリーザ様と言います(笑)