日曜劇場で割と高めの高視聴率を記録していた
「日本沈没」というドラマ(最終回)をたまたまリアルタイムで視聴した。
YouTubeで5分で分かる前回のあらすじ的なものもありたまたまそれも見ていた。
作品に関しては
を参照。
日本においてはマイナー分野であるSF小説というジャンルの中でも、割と名の知れる「名作」ではある。
しかしこの作品自体が約50年前の1973年に発表されたものでもあるのでもし原作そのままのことをやったのだとしたらあまりにも時代錯誤ではないか?
※原作は勿論、読んだことはない
そもそも1973年というのは
高度経済成長期直後で人口もジャンジャン増えていきこれからの日本が期待できた時代。
そして十数年後には世界でも(GDP)No.1になる未来が待ち受けている希望のある国であった。
その時代(1973年)に生きている人間の感覚からしたら
「俺たち日本人はこれからの世界を背負っていく優秀な民族なんだ。だから、仮に難民となったとしても世界中の人達は快く受け入れてくれるだろう(笑)」
という感覚もあり大ヒットに繋がったのかもしれない。
でも今は違う
経済成長率は世界最低クラスで国民の平均年齢、老人の割合、労働生産人口(割合)など年齢層の比率を出せば右に出る国がいないくらい老いた「元」経済大国に成り下がってしまった。
そんな4人に1人が労働生産能力皆無のただ生きてるだけの老害ジジイババアなど世界のどこが引き取ってくれるというのだろうか?
それに漫画ひとつ取り上げても当時は週刊少年ジャンプなどが創刊直後の創成期の時代であるった。
ハレンチ学園や男一匹ガキ大将、明日のジョーなどが流行っていた時代でどちらかというと(言い方は悪いが)勢いに任せた漫画しかなかった時代だ。
※正直そのノリは1980年代後期まで続くことになる。
今のジャンプや少年漫画は、描く前から緻密な世界感の設定やプロット、キャラクターの背景といったものを練り込んでから描くのが主流になっている気がする。
※そして大友克洋、鳥山明のデビュー前でもあるので1970年代の漫画は劇画調のタッチが多く立体感があまりなかった。
漫画ですらストーリー構成や描き方が変わるくらい約半世紀という期間は変わるのだから小説界のトレンドや流れというのも変わらなければおかしい。
確かに芥川龍之介や太宰府、宮沢賢治、夏目漱石のような文豪の作品は名作であることに変わりはない。
でも、「日本沈没」という作品が何年にも渡って焼き直しされるくらい名作の小説かと言ったら首を傾げたくなる。
上記に述べた通り経済状況に伴う時代背景を差し引いても、当時のSF漫画や小説が今の時代に通用(焼き直しで)するかと言えば(例外はあるが)大方はウケないと思う。
例えて言うなら「再度」デビルマン(1972年)をアニメ化、実写化するようなもの・・
※前者に関しては永井豪のタッチや絵柄が古い、後者に関しては既に実写化(2004)されていて永久不滅の駄作扱い。
何故ならテクノロジーが進んで想像が現実になり、その当時の想像よりも現実の方が上回ってしまうから。
※その逆もしかり。
あとこのドラマ(小説)の最大にして1番の見どころがタイトルにもある「日本沈没」という要素。
本当に日本沈没するんだなと(笑)
香川照之演じる地質学者みたいなのがそれっぽいこと言ってるけど・・
私が地質地層学とか地震学はほとんど知らないという点を差し引いても
・日本が沈没するくらいなんだから当然周辺諸国(ロシア、韓国、中国、台湾、フィリピン等)にも影響は出るでしょ?
・地震が起きて地面が割れたとしても水(海水)は出てこないだろう。地中を垂直に掘ってあるのは海水ではなくどちらかというとマグマだから(笑)
ドラマでは関東一体が浸水するような描写があったけど、日本全体が浸水するには日本に近い太平洋側の海に直径10㎞以上の隕石が落ちないと物理的に日本を飲み込むのは不可能(笑)
という疑問が湧いて出てくるワケで・・・
1973年以降に阪神淡路大震災や東日本大地震が来てここ30年以内には南海トラフ大地震もやってきて富士山の火山噴火も起こるかも知れないといわれてる現代で何故科学的根拠のない「沈没」なのか?
むしろそれより怖く数千年以内に訪れると言われる阿蘇山付近のカルデラ噴火があるにも関わらず何故、そんなリアリティのない設定を現代にまで引っ張るのか?
あと(1970年代に生きたの馬鹿なイケイケ糞ハゲ老害親父世代には分からんのだろうけど)、そもそも火山地震の災害震災大国といのが分かっていて被災者も一定数いて、これから必然的に何万〜何十万単位で死ぬのが分かっているにも関わらず、あえて現代にこのドラマを放送するという天下のTBSの神経も理解に苦しむ。
あとこの作者(小松左京)は馬鹿だから分かんなかったのかも知れないけど・・・
世界中で短期間に沈没した水没したという国や大陸というのは現時点でありませんし立証もされておりません。
「当たり前だ!!」
とセルフツッコミ。
せいぜいツバルのような小さな島国が地球温暖化の影響で数十年後には沈んでしまうというのが分かってるくらい。
ムー大陸やアトランティス大陸が一晩だか数日で海に沈んだというのは今となっては地球平面説くらい信じられていないのと一緒で、このドラマのリアリティの無い設定で見続けられる日本人の馬鹿が少なくとも数千万人クラスでいるという現状にゾッとします。
何が言いたいのかと言うと、リアリティ(ドラマ)があるように醸し出してるが実際は全くもってない。
前述したカルデラ噴火や隕石衝突で国が崩壊する方がよっぽど可能性が高い。
※このドラマをずっと見るような馬鹿はチンパンジー以下ってことでしょ🤣🤣
映像も映像でそんなギリギリ感を出して日本列島が崩壊する映像を作りたかったらローランド・エメリッヒ(デイアフタートゥモローやインデペンデンスデイ等)にでも金出して映画作って貰えばいんじゃね?とも思った。
そして、こんなリアリティの無い設定なのに小栗旬とか渡辺杏が無意味に迫真の演技で涙を流すのが意味がわからんかった。
役者としてはいいのかも知れないけどあまりにも内容と演技がミスマッチ過ぎるというか・・
小栗旬の安否を確認出来て
よかった〜無事でいてくれて😭涙😭涙😭涙
(え、それだけ?)
とか(笑)
だからお前はハリウッド俳優の父親がいながら大根木偶の棒の雰囲気イケメン俳優に浮気されん・・
なんでもないです。
⭐︎まとめ⭐︎
・時代背景が全く異なるにも関わらずそれをしつこく焼き直すTBSの映像化精神には感服。
・隕石衝突やカルデラ噴火よりも確率が限りなく低い沈没を題材にするのはいいとしても、沈没化により出来たはずの移民の動向や数百万人規模の死者、行方不明者の説明がない。
・仮にもしそんなことが起これば「ワシはこの国に生まれてきたから今更他の国に行って生きながらえることはせんよ。この国で生まれてこの国で育ってきたんだからこの国で死ぬのは当然じゃ、ワシは日本という国が好きなんじゃ」
のような哀愁漂う名言を残す老人も一部現れて感動の名場面になったかもしれないのに・・(笑)
・現代でムー大陸消滅のような何の根拠も無い空想ファンタジーを題材にするのは百歩譲って良しとする。
しかし難民受け入れで英語も話せない日本語話者ばかりの働けない高齢者を受け入れてくれる国はどれくらいあるのか?
リアルに日本の難民問題が発生すれば搭乗便や旅客機のキャパも含め海外移住できる日本人というのは限られてくるとおもうのだが?
※中田敦彦やひろゆきみたいなインテリで優秀で有能な人しか移住は出来ないのではないか?
まあ、そこもファンタジー(空想)なんだろうけど・・・
すべてがファンタジーで終わる誰も死なない「優しい世界」のドラマの感想でした。