近年の「女優」というのは前章で述べたような80年代後半生まれの多くの「正統派」と言われるような女優とは少し路線や系統が違ってきている。
※後述
しかし、近年のヒットするドラマや映画というのは俳優単位ではなく脚本〉演出〉俳優のように、そもそも物語の世界観や脚本がヒットする最大の要素になっていると思う。
イカゲームがあれだけ全世界でヒットした理由のひとつとして、やはり物語のいい意味での単純さが挙げられる。
ゲーム(ルール)が単純で分かりやすいのは勿論、多くの人が殺されてるという物語を勧める上で最上級に印象に残るシーンを散りばめた結果、Netflixのオリジナルドラマでも屈指の名作となったのは記憶に新しい。
その分、物語が単純だからこそ俳優の演技力も深みがないといけない。
人間ドラマというのは物語りから生み出されるのではなく個人と個人によるキャラクター同士の相関関係で生み出される。
だからこそ個人でシリアスさやリアリティというものを引き立たせることが出来れば、作品自体の価値も自ずと高くなる。
イカゲームというのは言わば「バトル・ロワイヤル」や「カイジ」シリーズ、「ガンツ」シリーズなどと同じようなコンセプトで「殺し合い」をテーマにした非日常性などで俳優の演技力(リアリティやシリアスな表現)を最大限引き立てているから面白いのであり、仮に主演のイ・ジョンジェのような中年俳優がラブコメドラマをやったとしてもヒットはしなかったでしょう。
イカゲームを掘り下げれば日本のドラマに足りないものや世界で日本のドラマがヒットしない理由などがいくらでも出てくるのだが、引き合いの対象として語り出すと止まらなくなるのでここまでにしておく。
路線が少し外れてしまいましたが、そのようにヒットするドラマや映画というのは俳優ではなく脚本や演出でほぼ決まるということ。
残念ながら近年の日本の実写映画、ドラマで海外(特に欧米)でも高い評価を得たような作品というのは、無いとは言わないまでもごく僅かであるのは言うまでもない。
※万引き家族など
今現在もそうだが、日本の多くのテレビ局は毎シーズン、毎クール(3ヶ月)ごとに何かしらのドラマを作らなければいけない。
その上で欠かせないのが、「俳優ありきで物語を作る」か「物語の中のキャラクターを俳優が演じる」かの"どちらか”ということ。
ひと昔前は前述した85年-88年度生まれの女優がひしめき合っていた為、(未だに日本はその世代の女優達が主軸)比較的容易に作品をヒットさせることが出来たし、キャスティングもその分容易に出来た。
正直「逃げ恥」はその際たるものでラブコメドラマに一切興味の無い私はほぼ見たことがないし、見る気も起きなかった訳である。
あれは言ってしまえば単純に「新垣結衣」があのポディションにいたから良かったのであってそれ以上でも以下でもないと思っている。
あと、新垣結衣が美人で綺麗なのは誰の目にも明らかだけど、私自身は一切興味がなくそういった個人要素も試聴者になるかならないかを分けていたと思う。
これからの時代は原作(漫画・小説)も枯渇してくる可能性があるし、脚本家が独自で面白いものを作り続けられる程この国にいい映像の脚本家はいない。
俳優として名を売りたければ「確実」にヒットするような作品に出るか、多くの人に見たいと思わせる役者になるしかない。
オールドルーキーの項目でも説明するが、近年の女優、もっと絞った言い方をすると90年代生まれのU-30の女優はやはり85-88世代と比べたら見劣りしてしまう。
武井咲や剛力彩芽などの(90年代前半生まれ)オスカー系女優は結局視聴率や一般層人気の面で芳しくなく、近年はドラマで見かけることは以前より圧倒的に少なくなった。
朝ドラで大ブレークするかと思われた「のん」こと能年玲奈は女優として急ブレーキを踏んで現在まで徐行運転中だし、西内まりやは事務所社長に手を出して解雇されその後は茨の道を歩み、14歳の母で10代前半でブレークした志田未来も近年は停滞気味、有村架純もオーバー30の女優ほどインパクトは残せていない(時代のアイコンになるような)が、それは高畑充希しかり、広瀬アリスしかり、土屋太鳳しかり同じこと。
90年後半生まれ女優には杉咲花、永野芽郁、浜辺美波、橋本環奈、今田美桜、広瀬すず、上白石姉妹などが来ると思うが(85-88世代を挙げた後では)正直全員ピンと来ない。
だから某(日本)アカデミー賞新人女優賞受賞の某西野七瀬のような「演技派女優」が連続ドラマや映画に引っ張りだこなんだろうな〜と思います。
マジこいつらのオタク、全員◯ねばいいのに👎(笑)
おっと私念💢がつい出てしまいました。
何が言いたいのかと言うと
新垣結衣や堀北真希や綾瀬はるかのような驚くほど整った顔立ちと存在感の「正統派」女優が少なくなった昨今においては「どの女優にとっても」大ブレークをするチャンス、主演を張るチャンスはいくらでもあるということ。
その点“あの”女優世代である大島優子が多少なりともその時代の女優陣に食い込めたことはAKBや乃木坂単位は勿論、アイドルグループ単位で考えても凄いことだったと思う。
そして、大島優子も(85-88世代としてはより)小柄(153センチ)ではあったが現代の売れっ子女優というのは驚くほどちんちくりん化してきている(橋本環奈、上白石萌音、芦田愛菜など)
アメリカのハリウッド女優でも小さいとされているのが160センチ前後(スカートレット・ヨハンソン等)で、それよりも小さい女優というのは活動が出来ないとは言わないまでも役柄は限られてくる。
某マルマルモリモリおまじないだよの元子役女優が仮に城、、、
・・・
いや、松重豊や阿部寛のような男優と共演した場合、冗談抜きに下記画像のような現象が起きてしまいかねない。
【2022現在】芦田愛菜の身長150cm以下。背が伸びないのは幼少期の睡眠不足が原因か!?けれど、背の高さは個性である。 - 今注目の有名人
150以下で名女優と呼ばれる世界線そして未来はあるのか?
批判する訳ではないが、彼女の女優人生は限られたものになってくると思う。
まとめ
・作品でヒットしやすいのはジャンルで言えば医療や司法、成り上がりサラリーマンや探偵などの事件解決や謎解き系。
・現実と非現実の間にあるようなゲーム感覚のドラマこそ演技力を発揮出来る可能性が高い。
・上記のようなドラマの主役はほぼほぼ男優になるので女優の絶対数自体が限られてくる。
半沢直樹などは体感男9:女1の割合
・女優でこれから頭角を表せるのは演技を含めた個性と幅広い役柄をこなすユーティリティ性。
85-88年世代の女優が40代に突入してもなお影響力は誇示し続けているのは間違いない。
この国の女性の平均年齢は50歳なのだから(笑)
そして今いる90年代、00年代前半生まれの女優は数年後、85-88年生まれ女優のような世代が台頭してきた場合、一気に淘汰される可能性がある。
その場合に生き残れるのは先述した個性とユーティリティ性を兼ね備えた「実力派女優」のみ(一部を除き)だと思う。
その「実力派女優」のケースモデルとして挙げられるのが85-88世代なら満島ひかり、往年で言えば何度も述べたきた大竹しのぶになるでしょう。
どの時代も「実力派俳優」は多くの作品に出続けられる特性を持っているが、これからの時代はよりそれが顕著になっていくと思うし、そうなっていってほしい。
誰とは言わないけどアイドル出身女優の演技が肯定され実力のある本当の女優が淘汰されていく芸能界になっていくのだとしたら本当に日本の映画、ドラマ産業は廃れることになる。
「これからの時代は実力派俳優が生き残っていく時代」
と脈打ち第一章を終えます。